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石井ゆかりの12星座シリーズ [書籍]

占いを信じるか信じないか、とか聞かれるとなんか困るんだが、問いへの答えに迷うというよりも、信じるとか信じないとか、そういう問い自体への戸惑いというか。
占いって、信じるとか信じないとかそういうもんなのかな。
信じるか否か、という問いは、占いは当たるのか否か、ってことか。その当たる・当たらないってのもなんか困るかな。
「当たるも八卦当たらぬも八卦」って言うじゃん。当たったり当たんなかったりするよ、そりゃ。

喩えが適当か微妙だけど、天気予報みたいな感じというか。
天気図の概況解説で、どこそこに気圧の谷があってここいらへんに厚い雲があり、その後高気圧が出張ってきやすぜ、みたいなんがあったりするでしょう、あれがホロスコープなりカードの並びなり手相や顔相や四柱推命や姓名の画数なりだったりの、占いの“出た目”にあたるのかな、と。
で、そっから、今日は午前中小雨降ってむわっとするけど午後から晴れてからっとしてくるんじゃないかなー、って読みとったりする訳でしょう。この読みとり方で当たる当たらないは分かれるかも知れない。
それは予報士の読みが当たるか否か、ってことにはなるかもしれないけど、天気予報そのものが当たるか否か、信じるか否か、ってこととは違うと思う。

それに、当たらなかった場合もどうしてどのように当たらなかったのかってことにも意味があるつーか。
当たる・当たらないより、あらわれた目を読み解こうとする態度が重要なんじゃないのかなー。
世の中いつ何が起こるかわからんのであって、そのわからなさを当たる・当たらないにキリキリ押し込めるんじゃなしに、偶然の目に見出そうとする、ある意味、わからなさをおもしろがるようなとこが姿勢として大切なんじゃないかしら。わからないものごとに対する態度というか。
とかマジメぶってみたが、昔から遊び半分の座興みたいなとこもあったらしいし、まあ、座興座興。

とはいえ、座興にかこつけて偏見とかネガティブな思いこみを人に押しつけてこられるのはウザいですな。
いくらそう読んだからって頭ごなしにオマエはこうだ、とか言われたらおもしろくない。


っていうところで、石井ゆかりさんの星占いはウザくなくっておもしろいです。すごく。
読んで嫌な気分になることがない。
この方はTwitterで毎日12星座の占いを呟いておられて、それが滅法おもしろくってですね。→石井ゆかりさんのTwitterアカウント
語彙が豊かというか、表現が豊富でイマジネーションが膨らむ。
比喩のひらめきセンスがユニークで(今日の○○座はふわふわ、みたいなオノマトペだったり、料理だったり、漢字一文字だったり)相当楽しめる。


そんなわけで12星座の各星座ごとに一冊にまとめられたシリーズのうち、自分の星座と夫の分を買ってみました。

これが見事に当たるも八卦当たらぬも八卦な、当たってたり当たってなかったりはするんだけど、ああなんかそういうとこあるかもなー、と思えておもちろかった。
これは当てはまらないだろー、と思われることでも、後にたまたまページを開いて、あれっそういうことか、と思うかも知れない余地が残るっていうか。

上述の豊富な比喩とか、連想されるものや場所や事象を具体的に挙げて並べ、風景を描くようにその星座の世界のイメージを広げていく感じ。
読みに幅があるというか膨らみがあって、自分なりに読み広げていける。

失敗の傾向とかも示されているんだけど、ある局面では長所であることがまずい出方をしてしまう場合、というように書かれているから、人格を否定された印象を受けない。
あ、そのように受け取られることもあるのかー気をつけよう、と思える。

全体に、この星座の人はダメ、とか、人を否定したり貶めて決めつける書き方をしないのね。
なので、読んでて元気になるつーか、特に、これ当てはまるかも、なんていう箇所を読んでると、ものすごく適切に評価してもらえてる気分がして気持ちいい。そうそう、わかってくれてるー、みたいな。

一方で、当てはまらないこともあるよ、とか、占いを盲目的に信じ過ぎたりしないように、的なことも言ってて、そのほどほどな距離感、オカルト走らないところも好感。


ところで、星座占いって一般に太陽星座(生まれた日時に太陽が黄道宮のどこにあったか)でみるけれども、厳密には月星座や水星星座や火星星座などなど星並びの兼ね合いなんかもみるものらしい。
それでみていくとどの星座も自分に関わってくるようで、全12冊読みたくなる罠。
ほかの星座との比較でなるほどーっていうところもあるしね。
いや実際、自分の月星座や他の惑星星座を調べてみたらおもしろくって、えー月星座○○座なのかよーフクザツだけど納得…ぶぶぶ(笑)、てなんかもう笑った。いろんな意味で。


つい占いに興がのって、ひっさしぶりにタロットカードも引っ張りだしてみたりして、タロットもおもしろいよー。









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こえり

こんばんは。
シロタさんは何座だろうなー。。
占い、わたしもすごく興味を持っていて、タロットも今年に入って、一式購入しました。
人の心の動きと星の動きがリンクしていると聞いて、へーそうなんだ、そういうものなのかー、と。

このあいだ、もののけ姫を見て、アシタカの村で、トぼく(石みたいなものを使って 占いをしていました) をしていて、あーこうやって人は占いをしていたんだなぁ と。
琉球王国の文化というのも興味深くて、宗教(神の声を聞くという感じでしょうか)の部分は女性が担い、政治の部分は男性が担うというバランスがあったようです。

自分の意志で何もかも決める、何も頼らないというのは かっこいい感じが一見するのだけど、データを見たうえで、じゃあどうするか、どう動くか決めるというのは
普通のことなので、
占いってそういうことだよなーと思っています。
by こえり (2011-07-31 04:09) 

エンジェル

占いって、その成り立ちを調べてもオモシロイですもんね~。

タロットはどーしても全部覚えきれなくて、大アルカナのみ使った占いをやりまする。
自分のことを占うのはあまり良くないって言われるけど、どーなんですかね?^^;
ただ確かに、自分を占うのは最初の1回にした方が、素直に読み解ける気はします。

そーいや山岸涼子のマンガの中で
「よく当たる予言者は不幸ばかりを言う」ってのがありましたね。
予言と占いは違うけど、どっちもイヤなことばっか言われるのは気分悪いですよねぇ。
by エンジェル (2011-08-02 14:23) 

シロタ


こえりさん、毎度いらっさいまし。いつもありがとう。

>自分の意志で何もかも決める、何も頼らないというのは かっこいい感じが一見するのだけど、

これって、実際のとこ無理だと思うんですよねー。
人知の及ばないこと、意志通りにできないことってどうしてもあるし。
完全な自己決定能力が備わっている、って考えることは、世界は自分のもの、ていう傲慢に繋がる怖れもあるかもしれないしね。

なので、占いってのは、自分の意志では決めない、ってことを「決める」のかな、と。
運を天に任せる、偶然の目に託す。
仏教で言うところの他力に通じるようなとこがあるかも。

なんちて。まあ、座興です。

タロットについて、お返事書いてたら長くなっちゃったので別記事に起こしました。ご覧いただければ幸いです。



by シロタ (2011-08-03 10:52) 

シロタ


おお、エンジェルさんもタロッティストですか。
そうそう、小アルカナ多過ぎんですよね。大アルカナみたいにタイトル付いてないから覚えづらいし。
わたしも大アルカナだけでやってます。

え、自分のことばっかし占ってますけどダメなんすか。笑。
ていうか、人さまのこと占える腕前じゃないですから。
まあたぶん、占いに頼らんと自分で努力研鑽もせんといかんよ、ていう話じゃないですかね。

何回もやると、偶々そのカードが出たー!ていう偶然性が弱まる感じはしますからねー、確かに最初の一回て大事ですね。


by シロタ (2011-08-03 11:07) 

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