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年末年始に観たあれこれ [映画]

年末年始つうか、ちょっと前のやつもあるけど、うんまあまとめて。
相変わらずテレビ放映中心です。


「運命じゃない人」
へー。軽妙でおもしろかった。二回目に監督出演者コメンタリーONにして見んのが一番おもしろかった。


「ある映画監督の生涯」
いろんな人に溝口健二のことをインタビューして回るドキュメンタリ。溝口健二に多少なりと興味があればおもしろがれるかも。
しかしあれだな。芸術家とか表現に優れた人は破天荒で人間的にはイカれてる、またそうであってほしい、みたいなフィルターが全体に濃くかかってる気がする。


「噂の女」
溝口健二映画にうっすらムカつく理由がわかった。
女がひどい目に遭いつつ、負けずにしたたかに凌いで生きていく的な姿が描かれたりして女がんばれなんだけど、でも映画つくってるオマエは女を買うんだよな。かわいそうに、とかいいながら消費すんだよな。ていうムカつきなのかなー。まあその時代的にフツーの男の感性なんだろうけど。


「ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ」
→公式webサイト
今イチだった。佐野洋子の絵本とかエッセイ読めば事足りる。ていうか本の方がいい。
100万回の生を繰り返す猫のお話に沿って、いろんな女性の人生を重ねて示してくんだけど、それぞれにいろいろあって違った生とはいえ、まーおつらいこともあったんでしょうねえー的な薄っぺらいヒトゴト感漂う。ていうか何故に女性だけなのか。なんかヘンな意味付けが出ちゃう気がすんのよ、女として、母として、娘として、とか。
(個人的には)「100万回生きたねこ」は生と死のお話だから。女の話じゃねえから。

佐野洋子ご本人の、ざっくりぶったぎるみたいな話しっぷりは妙に引き込まれるものがあった。もっと佐野洋子の受け答えを出せばいいのに。

「生きてるってそんないいことじゃないと思うよ」
生きる喜び有り難さばかり礼賛される世間の価値観へのカウンター、的な。まあいろいろつらいこともあったりするよね普通に。
で、この言い方がゴミ箱にぺいっと放るみたいにざっくりしてたんで、笑った。そんなあっさり言うんだ。あっはー。

「なんのために生きるのかっていえば、愛するためだと思うのね」
これは、佐野洋子自身がいろんな人やものごとや猫を愛して生きたってことだと思った。真に生きた人だから言えることだと思う。なんのために生きるか、とかって、生きてみなきゃわからんだろからなー。
「死ぬ気まんまん」(このタイトルもいいわー笑)ていう本の、この世は美しい、って思った、っていうくだりがすごく印象に残ってて、その文章と重なってググッとクる。
この本は対談のとこがエラソーでイラッとするけど、後半の病院のくだりは凄い迫力がある。
映画はショボいけど佐野洋子は凄い。


「ブロードウェイと銃弾」
脚本に文句付けて仕舞いにゃオレが書く、挙げ句にオレの芝居だ、って芝居にハマっていくチンピラくんがキュート。一歩引いて冷めた感じの距離感が、観客を上から目線のヒトゴトサマで居させてくれて気持ちよいでござる。


「スペースカウボーイ」
爺がかっこつけんのはいいんだけど、そのために若造をバカとかヘボい役にすんのはいただけないぜ。
命令を聞かずに無茶した若い宇宙飛行士なんて役を出すあたりヒドい。失敗をバカな若造のせいにする爺、卑怯。


「恋愛適齢期」
キアヌ・リーブスの都合のよさ加減がパねぇ。若くてハンサムで仕事デキるっぽい医者でめっさ口説いて誉めたたえてくれて聞き分けよく引き際がよい。こんな都合いい男欲しい(笑)。


「セブンイヤーズインチベット」
んー。なんもしねえくせに父親ヅラして子どもとの絆だけ求めたがる主人公が心底どうでもよくて、ふーんあっそ、って観た。
中国によるチベット侵略、ていう政治的な面では興味深く観た。なかなかしんどかった。


「Shall we Dance」
リチャード・ギアのやつ。噂通り、周防監督版にかなり忠実なのですね。役所←→ギア、竹中直人←→スタンリー・トゥッチとか、比べる感覚で観ちゃって、それが楽しい。
人物のキャラクター的にも画ヅラ的にも泥臭さが抜けてスマートになってるかも。あく抜きしたみたいな。観るときの気分によってそれがよかったり、物足りなかったりしそう。


「次郎長三国志」
中井貴一のやつ。まあおもしろかったけど、女房が死にそうなとこがだるい。ていうか女房邪魔だからついてこなくていい。中井貴一もわりとどうでもいい。
はじけまくりの竹内力がよかった。意味わかんないクドさであっちゃこっちゃ出まくり。悪いことがあれば必ず竹内力。大変ステキすばらしい悪役ハラショー。







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