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「パシフィック・リム」 [映画]

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2D字幕だったけど、むっはー(鼻息)。いやもう十分むっはー。3Dで観たらエラいことになりますな。
おもしれえ。超おもしれえ。めっさ楽しかった。
手に汗握りつつ「うっしゃああー!」とか「わわわわ…」とか「行けー!いてまえー!!」とか心の中でひとり大騒ぎ状態。

怪獣モノとか巨大ロボット戦闘モノとか、往時の特撮&アニメ作品への愛と敬意に満ち満ちて盛大にあふれまくり、凝りに凝ってて、すっげえ楽しい。
つくってる人がものすごーく楽しんだんだろなー、ていうのが伝わってきてわくわくする。シアワセな映画だなー。

冒頭から、怪獣出た!→戦闘準備だー!→パイロット達の身支度、とかこのくだりでもう胸アツ激アツ。
パイロットスーツのパーツをがちがち取り付けてぎゅんぎゅんネジ締めて背骨みたいなパーツを嵌めこんでバチン、ていうところとか、こういうメカメカしい仕掛けってどうしてこんなに血が滾るんだろう。楽しい。超楽しい。

怪獣もロボットもとにかくぎっちり重くて、どっか手づくり感を感じさせる野暮ったさというか、着ぐるみとまではいかないけどひょっとしたら「中の人」が入ってそうな“身が詰まってる”感。
昨今のCG映像ってスマートでしゅっと洗練されてて、それがキレイ過ぎて軽くなっちゃうことってない? 「ターミネーター4」とか「トランスフォーマー」のマシンさん達(いやあれらもすごいと思うけども)の軽く20倍は詰まってて重そう。ていうかでかいし。
ちなみにわたしの贔屓はクリムゾン・タイフーンでござる。雷雲旋風拳!ていう必殺技がいかにもそれっぽくて正統なロボット特撮モノの風情でいいねいいね。もっと活躍してほしかったなー。

しかしさー、どのイェーガーも余りにデカ重過ぎて、もちっと軽い機動力重視のコとか居てもよかったんじゃないの、とか、ちょ、そのデカ重イェーガーを運ぶ輸送ヘリの出力ハンパないっす、とか、その図体で市街地格闘ってむしろ被害拡大じゃないすか、とか、もっとさっさと必殺技出せよー、とか、すごい余計なこと言いたくなっちゃう感じも正しく怪獣特撮モノっぽい。

音楽・音響効果もそれっぽい。うわ来るぞ来るぞ来るぞばばーん!出たー!!みたいな、重低音ドムドムに滾る。

怪獣がカイジューカイジュー言われてんのも楽しい。
日本語のニュアンスだと、怖いんだけどもどこかユーモラスでかわいげがあって、常にやっつけられる役割ゆえの悲哀もただよったりすると思うのね。
襲ってくるカイジューはかなり凶悪で強力な怪物なんだけど、それをMonsterって呼ぶのとカイジューって呼ぶのでは全然違って見える気がするなー。でもこのへんのニュアンスを感じられるのは日本語人の特権かも。

んで、そんだけ激しく怪獣ロボット特撮アニメへの愛を炸裂させまくってるんだけども、「疎いオマエらにはわからんだろエヘン」みたいなヘンなオタク的偏狭さ狭量さは微塵もなくって、そこいらへんに詳しくない人もフツウにアクションとかSFとか人間ドラマ的におもしろがれる。
ていうかむしろ、詳しくない人もそれらに興味を持って「怪獣映画ってそんなにおもしろいんだ、観てみたいなー」て思うんじゃないかな。
とりあえずわたしは激しく観たいと思いましたよコンバトラーVとデンジマン~サンバルカン世代ですピース。


菊地凛子がよい。なんかこの人、妙にアンバランスな感じがして好き。
すごく強くて賢いのにある一面で極端に脆く不安定で、ていうかそういう役柄だからなんだけど、「バベル」のときの危なっかしいキワキワの感じも思い出され、なんかこう、ハラハラして目が離せない。

ていうか目つきがおかしいよこの人。とか言うと誤解を招くが、うーんなんつうかな、軽く狂ってる目というか、激情とか矛盾とか蹉跌とかいろいろ複雑なものを抱え込んで、しかもその振れ幅が相当激しく、なのに本人は結構あっさりその複雑系を抱え込んでいる、すごいパワーのある感じの目(激賞)。

(ただ、なんかな…そういうアンバランスな存在感が強過ぎるのかな、ローリーとマコのコンビ感はなんかウスい気がしちゃったかな…。)

この人のこのヤバい感じの危うさが、怪獣と巨大ロボットていうよく考えると馬鹿馬鹿しい世界設定に重力を持たせてると思う。



もーすっごいすっごいおもしろかった。いいもの観た。万歳。




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コメント 2

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タニプロ

「パシフィック・リム」IMAX-3D吹替えで観たんですが、訳され方が字幕と大きく違ってるようです。

関係ないけど、以下の映画があまりに素晴らしいので宣伝してまわってます。

大根仁監督「恋の渦」DVD化の予定無し。
http://koinouzu.info/

ナイナイ岡村さん、歌手の岡村靖幸さん、松尾スズキさん、ジブリ鈴木敏夫プロデューサー、新井浩文さんら大絶賛。

是非映画館で観てください。

ナイナイ岡村さんの感想
http://www.youtube.com/watch?v=5B71zW7yo00&feature=youtu.be

by タニプロ (2013-09-08 16:36) 

シロタ


返信遅れてすんません。毎度コメントありがとうございます。

字幕と吹き替えは文字数とか口の動きとか辻褄合わせるので、たいてい訳が違ってんでしょうけど、パシリムはその程度がデカいんですかね。
字幕版も、菊地凜子の日本語台詞だけ吹き替えっぽいような感じだったんですけどどうなのかなアレ。
菊地さん日本人なのにすごい英語なまりな発音だったらしい、ってウワサだったんだけど、そんなことなかったし…。

お薦めありがとうございます。うわー濃ゆそう。
自分じゃ絶対選ばない感じの映画ですわー。
機会があったら観てみます。


by シロタ (2013-09-14 21:08) 

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