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「マトリックス」と「ニューロマンサー」ウィリアム・ギブスン [映画]

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「マトリックス」が公開されたとき、シロタとシロタのろくでもない友人(書店に行くと真っ直ぐにハヤカワSF文庫と創元SF文庫の棚に直行してうっとりする類いのろくでもなさ)は口を極めて罵ったものです。
「ニューロマンサー」(ウィリアム・ギブスン/早川書房)のパクりじゃんかー! しかも、薄らパクりじゃんかー! てな感じで。

しかし、「マトリックス」の映像は圧倒的でした。
活字を読んで想像していたサイバーパンク世界が実現しちゃったですよ。
というか、実際にも、携帯端末やインタネットや、個人と個人を結びつけるツールが加速度的に普及し、強力に“仮想世界”が構築されつつあったんですよね。
webっていう言葉が端的に表してるなあ、と思うんだけれど、個人と個人が繋がる糸があちこちで結ばれ、結束し、絡まり合い、網の目のように編まれてゆく。
それは脳のニューロンの繋がり方と同質の現象で、脳の情報処理機能が身体の外部に拡張してゆくってことでもある。
だから、それは仮想でありながら同時に現実でもあり。

そういう、唯脳論的な世界観、仮想っぷりと現実っぷりのせめぎ合いな描写は、確実に的確に時機をとらえていたんだと思います。

ま、それよりもっと単純なところで、妙なアクションとか、エナメルとレザーでキメたファッションだとかがカッコよくってしびれた、ってのもアリ。
あの銃弾の避け方!
のけぞったときの、マキシコートのはためき方!
あんな派手なクロコなんて、モーフィアス以外に着られる人間がいるのか(笑)。


ところで、今頃! 今さら!「ニューロマンサー」が映画化されるそうですね。
本当か。本気なのか(ビミョーに唖然)

↓コレ、ポスターだって。
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としたら、それはいったいどういうことになるのかなあ、と甚だ疑問なのだけれど。
けれども、ひょっとして、ひょっとすると。
最近よく耳にするクラウド・コンピューティングなる概念、つまりwebとかインタネットとかひらひらしていた疑似神経ネットワークが、厚みと嵩を持つcloud(雲)になり、大脳皮質として機能しはじめちゃったりするんだろうか、と考えると。

「ニューロマンサー」映画化は、ひょっとするかもしれない?

とりあえず、電脳コイルは超えなくちゃ嘘だぜ。せっかく「ニューロマンサー」なんだからさ。がんばってください。






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