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「ヤング@ハート」 [映画]

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上映前にヤング@ハートによると思しき“Nothing Compares 2 U”が流れて“うわあ”、と思った。すっごくイイ。モト歌のシネイド・オコナーのクリアに昂る声もイイんだけど、しゃがれたような、不器用に揺れる旋律が胸にクる。
で、すっごく期待して観たんだけれども。

なんか困る。
どうにも“年寄りっぷり”が強調されてるような気がしてならない。
この人たちの歌やパフォーマンスが胸にクるのは、年寄りだから、じゃないはずだと思うんだけど。
もちろん、年を経たゆえに表される成熟の味わいというものがあるにしても。
それだけじゃないはずなんだけど。

たとえば、この人たちが健康なワカモノだったら、彼らのパフォーマンスに対する評価は変わってしまうのかな?
だとしたら、“死にかけの年寄りなのに頑張っててすごいね”、ってことになっちゃわないか?
そうじゃないと思うんだけど。
この人たちは、ただ単に“パフォーマーとしてすごい”、ってだけなんじゃないかと思うんだけど。

病院を舞台に患者に扮して歌う姿もユーモラスでいいけれど、意図的に過ぎるかなあ。
メンバーのひとりが亡くなった直後に歌われる“Nothing Compares 2 U”。
…う、うーん。ちょっとあざとくないかなあ(困)。
上映前に感じた“うわあ”がみるみる醒めてきて、困る困る。

一度あざとい、と感じてしまうと、選曲のセンスまでキワモノ狙いな気がしてきてしまって、困った。
年寄りに“統合失調症”って歌を歌わせたらおもしろいかなー、みたいなんって、悪趣味じゃないか?
まあ、メンバーは皆それぞれクセモノ揃いで、おとなしく“歌わされる”タマじゃなさそうだし、勘ぐり過ぎかなあとは思うけれども(困)。

この人たちのポテンシャルはもっと高いはずなんじゃないかと思う。
余計な小細工なしで、がつんと真っ正面から歌を聴きたい、ステージアクトを観たいと思わされた。
この人たちは、ヤング@ハートなのであって、オールド@ボディであることはどーでもいいはずなんだけどな。

つまんなくないし、悪かないんだけど、大絶賛には至らず。
映画より、この人たちのパフォーマンスの方がきっとイイと思う。





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