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「人のセックスを笑うな」 [映画]

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いやなんか、いろいろと困る映画だ。

禁煙して半年以上経つのに、煙草喫いたくなって困る。
ゆりちゃんの煙草のくわえ方が何気なくって、ちょっとイイ。
あれは小娘にはできまいな。

リトグラフやりたくなって困る。
リトってとこがセンスいい。ほどよくおしゃれで、ほどよくダサい。
シルクスクリーンだとおしゃれ過ぎるし、エッチングだと重過ぎる。

ゆりちゃんの服装、透け感のある黒いストッキングに、on ソックスはともかくとして、 on ショーツはアリなんだろうか、困る(笑)。

ものの見事にたらしこまれる みるめ君は、観てて妙に恥ずかしくって、困る。
目の前で男の子がくにゃくにゃのぽろぽろにほどけていっちゃわれた日には、いやもうどこ観てていいんだか大変に困る。

まったく悪びれずに「だってさわってみたかったんだもん」な ゆりちゃんが痛快過ぎて困るし、えんちゃんも堂本もやきとり屋の猫も、どいつもこいつもかわいくって困る。
ゆりちゃんでなくっても、こんなかわいいコたちはくにゃくにゃの骨抜きにして弄びたくなっちゃうだろうな(笑)。

とはいえ、ゆりちゃんは単なる無邪気な狼藉者ではないような気がする。
自身をすれすれの際に追いやる、ひどく冷たい破滅へ向かいたがってるように思えた。
考え過ぎかな。

で、実はみるめはえんちゃんの気持ちに気づいてなくないし、えんちゃんは堂本の気持ちに気づいてなくない。

人の気持ちとか、曖昧な柔らかいものがくっつきあったり、転がって変形する。
適度な湿度ときめ細かな質感、絶妙な距離感。
人物と人物の関係が複雑に醸されて立体的に立ち表れ、どのコの気持ちもやるせなくて、切なくて甘い。
で、それって、役者の好演に助けられて、とかじゃなくって、ちゃんと描写の積み重ねで表現されてる。と思う。

観ながら、観終わって、なんだかいろいろ思い出して、ため息。
うー。こりゃ困る(笑)。





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