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「屋根裏のポムネンカ」他、チェコアニメ [映画]

たびたび早稲田松竹にて。最近凝ってるの。年末は「麥秋」、年明けは「2001年宇宙の旅」を観に行こうかと。

今回はチェコアニメ三昧。



「屋根裏のポムネンカ」
子どもの頃のごっこ遊びがまんま映像になった感じ。
みんなのお母さん的お姫さまな存在のポムネンカが悪の帝国(笑)のわがままクソ理不尽大王なフラヴァにさらわれ、仲間が力を合わせて姫君奪還の冒険に旅立ち、強大な敵と闘う訳なんだけど、お話がビミョーに破綻してるのまで子どものごっこ遊び的(笑)。
手術の場面の伏線回収してなくない? とか、懐中時計んとこは唐突過ぎない? とか、なんか言葉足らず。その足らなさ加減ていうのは、子どもが唐突に思いつきで付け足してみたり、途中まで語ったものの飽きて別の話をはじめてみたりっていう気紛れな感覚に似てる。ていうかそのもの(笑)。
それが意図的なものなのか、また効果しているか否かってところはなんとも言えないけど。

そういう訳でお話の辻褄はともかく、キャラクターの魅力、イマジネーションの豊かさ、映像の動きのおもしろさ気持ちよさにとっぷり浸っちゃえばよろしいのだなーと思う。

機関車がごんごん動くとこ、ドライヤー(?)の飛行機見立てなんかにはワクワクするし、クマのぬいぐるみが歯磨きするとことかカバンの中に何でもかんでも入っちゃう様子とか、粘土キャラのシュブルトが踏まれて潰されてもぐいぐい変形してもとに戻ったりとか、細かいとこがいちいち楽しい。

クッションの雲がふわふわ浮かび、カメラがひいてキャラクターを遠景におさめる場面とか、カーボンシート(? 黒いてらてらのツヤのあるシート)のロールがぐるぐる繰り出される洪水シーンのスペクタクル感とか、なかなかの迫力。
でもって、雲でも洪水でも、いくらでもリアルにつくれるだろうに、頑なに愚直にクッションであり、カーボンシートのままであるのがキモ。クッションを雲に見立てたり、リネン類を水に見立てる、見立てのアイディアそのものも見どころのひとつ。


ところで予告篇の言い草、“最後の巨匠”ってどーいう意味なんすかね。なんだよ最後って。感じ悪い。


あと、短編5本。
「リトル・アンブレラ」
“おもちゃのチャチャチャ”実写版て感じの。夜中におもちゃがサーカスを繰り広げる。単純だけど、楽しいよねこーいうの。正しくおもちゃで遊ぶって感じで。

「ネコのお絵描き」
絵に描かれたネコと描いた画家とのやりとり、ていうメタな仕掛けのお話。単純な線のネコたちがかわいい。鮮やかな色彩設計もスタイリッシュ、かつトガり過ぎずビミョーにもっさりしてるとこもバランスがイイ。

「けしのみ太郎 病気ってどうやってなおすの?」
日本昔話みたいな、絵本的な平面な動き。話のまとまらなさがある意味シュールで堪らん(笑)。なにその投げっぱなし(笑笑)。横っ腹にお花の絵柄が描いてあるネコがおしゃれ。

「イモムシくんは大スター」
ものすごく洗練された絵柄、キャラクター。イモムシのデザインが素晴らしい。背景の建物や樹木も単純化されて整理された線がとてもイイ。意匠化と記号化のスレスレって感じで素っ晴らしいグラフィック。デザインに興味のある方は必見。
監督はもぐらのキャラクター“クルテク”の作者なのね。なるほど。



「りんごのお姫様」
微妙に暗い/キモいとこがチェコアニメっぽい。個人的には、つい悪い魔女に加勢したくなっちゃったんけど(笑)。






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