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「ヨコハマメリー」 [映画]

駄目だー。
元次郎さんに頼り過ぎ。もっとちゃんと取材してくれ。

ドキュメンタリーは取材が命。
特に、喋り慣れていない一般の人から話を聞く際は、しつっこいくらいに取材を重ねるべきだと思う。
相手を怒らせるくらい、食いついて取材しなくちゃ駄目だ。
話を聞きやすい人にばっかりくっついて歩ってるもんだから、元次郎さんばかりが滔々と語る。
取材しづらい人、例えばコワイお兄さん系の方々や、米軍関係者はスルー。
メリーさんの恋人だったという将校さんの話も、カラダ張って追っかけて来てほしかった。

横浜や横須賀の街も、現代の街並を押さえるに留まっている。
五大路子さんの再現芝居じゃなくって、もっと当時の映像や写真を探してこようよ。
探究心に欠けているのです。

探しても見つからないかもしれないけれど、そのために払う努力は絶対に無駄にはならない。
違う方向から追っていた情報と繋がったり、探すという行為自体に事物が吸い寄せられ、何かをつかむ手がかりになったりするんです。
それは、はっきりと映像に表れ得る。

ラストシーン。
メリーさんに会って、監督は何を話した?
横浜の街角に立っていたあの人を追って、ようやく会えた、その人に何を聞いたの?
挨拶しただけ? なにをやりたかったんだよ?

これ、「テルミン」に似てるんだよね。
「テルミン」の、あの奇跡のような再会をつくりだした探究心を思うと、「ヨコハマメリー」は怠惰と言わざるを得ないです。





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