『世界最速のインディアン」 [映画]
これはおとぎ話だな。
主人公の人物描写とか行動の背景がまるで説明されない。
“おじいさんはボンヌヴィルにバイク乗りに出かけました。
途中で親切なオカマや親切な女の人に出会い、助けてもらいました…”
てな感じで、淡々と語られる。
「どうしてバイクに乗るのぅー?」とか野暮な質問をしてはいけません。
桃太郎が何故鬼退治に行くのか、訊く奴はいないだろ?
そういう質問に対する答えはリアリズムの仕事であって、おとぎ話にはいらないのです。
ところが、おじいさんがボンヌウィルに辿り着いたところで、いきなりエントリしてないから出場できません、て、唐突にリアリズムな骨法が混ざってきて、困惑する。おいおい、なんだこれ。
最初から最後までおとぎ話全開ぶっちぎりで、すととん、と大団円に向かっちゃってよかったんじゃないかな。
主人公が愛嬌のあるじいさんなのでなんとなくギリギリで保ってる感あり。
つか、レクター博士がバイクでぶっちぎるエヅラを観てみたかったらお薦め(笑)。
タグ:映画 世界最速のインディアン
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