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ゲキ×シネ「五右衛門ロック」 [映画]

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ゲキ×シネ五右衛門ロック公式webサイト

演劇とシネマの合わせ技いいとこどりってことでゲキ×シネと称するらしいんだけれども。
思うに、演劇成分が九割五分を占めてて、映像演出的な映画成分はほとんど感じられず、公演の記録映像よりは凝ってるかなーってとこだと思う。
とはいえ、この舞台、この芝居に余計な映像演出が必要とも思えないし、いかに舞台の魅力を伝え得るかってとこに腐心されてるのは正しい方向じゃないかと思いますた。←エラそうに。

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んで、その演劇成分。
そりゃもー、ド派手でケレンが利いててテンション高くって、存分に楽しめました。
こーいうのって、どのみちオーディエンスにはなりきれないわけだし、記録映像的に観ちゃって妙に冷めちゃうことがあるかと思うんだけども、いやいや結構熱かった。

くわしくはYahoo!映画でのカンクローさんのレポートが大層ステキにおもちろく愛に溢れてるのでお薦めです。

個人的には、カルマ王子! “孤高の王子”つーよりは無駄に悩むヘタレでバカなぼんぼん(うわ。ひどーい。)なんだけど、バカなコほどかわいいっていう例に漏れず、ツボにハマって煮え煮え。
森山未來って、地味目な容姿のフツー青年な印象しかなかったんだけど、舞台映えするっていうのか、目が離せないっすよ。軽やかでビートの利いたタップやブレイクダンスはもちろん、殺陣がキマっててお見事。くるくる機敏な動きはもちろん、ぴたっと静止してきりっとポーズをとれるってのが重要なのねー、とか思った。見惚れるわー。
こりゃ時代劇主演してほしい。願わくば山口馬木也さまと共演で本格剣劇とか。熱烈希望。

そいから江口洋介が、これはもう、おいしい役だなー、と。ルパンを追っかける銭形のとっつぁん的融通のきかなさがありつつ、義侠心篤く情にもろくて世話好き、でもって、ちっと抜けてるとこがまた愛嬌。お話的にも締めなポジションかと。
体格に恵まれてて映えるのはもちろんのこと、これまた殺陣がよろしいではありませんの。デカい図体が大味にならないキレのよさ、どっしり存在感の古田五右衛門と好対照。

“五右衛門ロック”のロックたる所以、ドクロマイクに噛み付かんばかりにシャウトまくる、冠徹弥つー方の歌がド迫力。小耳に挟んだところに拠ると「メタルマクベス」なんかの演目ではさらにご活躍らしい。
舞台脇にはギターやらドラムス揃えたバンドが構えていて、こりゃーナマ舞台ではさらに迫力でしたろうなあ。

口上を述べて見得をきる場面なんか典型的なんだけど、こりゃ歌舞伎な訳ですねー。
(思いっきり見得ったとこにインチキヴィトン衣装のガイジン役、川平慈英が「スバラシイー、様式美様式美ー」とかって混ぜっ返したりするあたりも。笑)
んで、歌舞伎ってのはドラマでありつつ、SHOWである訳なんすねえ。

これはぜひ、芝居小屋で桟敷席、おせんにキャラメルみかんと幕の内弁当で楽しみたい。
ということで、舞台公演のプロモーションとして強力に機能してんじゃないかと思った。(商売上手!)

芝居の演目にもよるけど、願わくば、メディアミックス的な試みをもっと期待したいと思いましたです。
(舞台と映像のメディアミックス的なゲキ×シネというなら、たぶん「パコと魔法の絵本」なんかのがトライしてんじゃないかしら)


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