最近観たあれこれ [映画]
小説や漫画やTVもそうなんだけど、どうやらわたしは観るときは毎日あれこれ観まくり、観ないときは全然さっぱりなにも観やしねえ、ていう非常にムラっ気な性質らしいのだった。
で、先週くらいからもりもり映画観る期が到来してました。
「スターシップ・トゥルーパーズ」
いやあ、聞きしにまさるバカ映画っぷり(褒)。脳みそ筋肉バカがもりもり出てきてもりもり殺してもりもり死んでく。あんな頑丈な虫を白兵戦でやっつけようとする作戦自体が既にバカ。かなりエグめに殺されまくって怒り嘆く様までバカにされてて、この描き方の根性の悪さ、お見事。すっかり気持ちがどす黒くなり、死ね死ねぶっ殺せな凶暴な高揚感が健やか爽やか。たいへん好ましい。
「チームアメリカ・ワールドポリス」
大爆笑。大喜び。まっくろくろにくだらない人形劇。キャラ化された金正日がどんどんかわいく見えてくるのってどうなのよ(笑)。ていうかパーカー&ストーンてそんなに俳優嫌いだったのか。もうなんつうか、バーカ!ってケツ向けて中指立ててる感じの、凶悪な悪ふざけ感。権威とか大義名分とか良識みたいなものをバカにしきってる。結構ヒドい。ゲロんとこは本気で顔を背けましたです(泣笑)。勘弁して。
ただ、画づくりはすんごいちゃんとしてて、大作アクション映画並にがっつり大迫力。ものすごく真っ当に映画してる。人形劇なのに(笑)。
「ファイトクラブ」
いっぺん観たことあったんだけど、ちっともピンとコない。でもなんか気になってたんで再鑑賞。やっぱりコない。モノを必要とさせられる消費社会の欺瞞とか殴り合いの生の体の痛みに生きる実感を覚えるとか、理屈ではわからんでもないのだけど、危機感や切実に感じるツボが違う。マッチョな野郎感覚がわたしには受けつけない。だってあんなファイトクラブ、女にとっちゃヤラれそうで怖い以外のなにものでもないっすよ。
「アメリカン・ビューティー」
へーえ。これは傑物。評判にたがわず素晴らしいですな。郊外の幸せステキ家族の偶像、虚像の壊れっぷり、乾き具合が絶妙。笑えるんだけど、つねに狂気すれすれのヤバさ、緊張感が漲ってて笑いがひきつる。壊れきった果ての、ラストに漂う哀しさは痛くて苦くて切ない。レスターは幸せだったと思うんだけど、そのことが切なくて哀しくてならない。あの結末が悲しいんじゃなくって、レスターが自分の人生を楽しみきったであろうこと、尊く美しい人の生が愛しくて哀しい。
「パンズ・ラビリンス」
噂に違わず、グロエグい。つか、意味なくグロい。現実と幻想物語世界が噛み合ってるようで噛み合ってない気がス。だもんで、あまり関係ないふたつのお話が舞台を共有しつつ、ぶつぶつに交差する不恰好になっちゃってるのかと。
しかし、スペインの土着っていうか、重くて暗くて血なまぐさい妙な魅力はあると思う。
スペインの美術ってなんかおかしい。いちいち過剰に傾いて歪んでるっつか。エル・グレコの生々しさ、ゴヤの残酷、ピカソの粗暴、ダリのグロテスク、ガウディの過剰で異様な装飾。
まあ逆にストイック極まりない厳格な写実に徹するマドリード・リアリズムとか、ビクトル・エリセみたいな静謐もあったりするんだけど、それらの厳格や静謐の水面下にはぐっつぐつにたぎる過剰さがあるんじゃないかと思う。って映画とあんま関係ないが。
で、先週くらいからもりもり映画観る期が到来してました。
「スターシップ・トゥルーパーズ」
いやあ、聞きしにまさるバカ映画っぷり(褒)。脳みそ筋肉バカがもりもり出てきてもりもり殺してもりもり死んでく。あんな頑丈な虫を白兵戦でやっつけようとする作戦自体が既にバカ。かなりエグめに殺されまくって怒り嘆く様までバカにされてて、この描き方の根性の悪さ、お見事。すっかり気持ちがどす黒くなり、死ね死ねぶっ殺せな凶暴な高揚感が健やか爽やか。たいへん好ましい。
「チームアメリカ・ワールドポリス」
大爆笑。大喜び。まっくろくろにくだらない人形劇。キャラ化された金正日がどんどんかわいく見えてくるのってどうなのよ(笑)。ていうかパーカー&ストーンてそんなに俳優嫌いだったのか。もうなんつうか、バーカ!ってケツ向けて中指立ててる感じの、凶悪な悪ふざけ感。権威とか大義名分とか良識みたいなものをバカにしきってる。結構ヒドい。ゲロんとこは本気で顔を背けましたです(泣笑)。勘弁して。
ただ、画づくりはすんごいちゃんとしてて、大作アクション映画並にがっつり大迫力。ものすごく真っ当に映画してる。人形劇なのに(笑)。
「ファイトクラブ」
いっぺん観たことあったんだけど、ちっともピンとコない。でもなんか気になってたんで再鑑賞。やっぱりコない。モノを必要とさせられる消費社会の欺瞞とか殴り合いの生の体の痛みに生きる実感を覚えるとか、理屈ではわからんでもないのだけど、危機感や切実に感じるツボが違う。マッチョな野郎感覚がわたしには受けつけない。だってあんなファイトクラブ、女にとっちゃヤラれそうで怖い以外のなにものでもないっすよ。
「アメリカン・ビューティー」
へーえ。これは傑物。評判にたがわず素晴らしいですな。郊外の幸せステキ家族の偶像、虚像の壊れっぷり、乾き具合が絶妙。笑えるんだけど、つねに狂気すれすれのヤバさ、緊張感が漲ってて笑いがひきつる。壊れきった果ての、ラストに漂う哀しさは痛くて苦くて切ない。レスターは幸せだったと思うんだけど、そのことが切なくて哀しくてならない。あの結末が悲しいんじゃなくって、レスターが自分の人生を楽しみきったであろうこと、尊く美しい人の生が愛しくて哀しい。
「パンズ・ラビリンス」
噂に違わず、グロエグい。つか、意味なくグロい。現実と幻想物語世界が噛み合ってるようで噛み合ってない気がス。だもんで、あまり関係ないふたつのお話が舞台を共有しつつ、ぶつぶつに交差する不恰好になっちゃってるのかと。
しかし、スペインの土着っていうか、重くて暗くて血なまぐさい妙な魅力はあると思う。
スペインの美術ってなんかおかしい。いちいち過剰に傾いて歪んでるっつか。エル・グレコの生々しさ、ゴヤの残酷、ピカソの粗暴、ダリのグロテスク、ガウディの過剰で異様な装飾。
まあ逆にストイック極まりない厳格な写実に徹するマドリード・リアリズムとか、ビクトル・エリセみたいな静謐もあったりするんだけど、それらの厳格や静謐の水面下にはぐっつぐつにたぎる過剰さがあるんじゃないかと思う。って映画とあんま関係ないが。
その「スターシップ・トゥルーパーズ」をある意味超えてしまったのが現在公開中の「第9地区」でありました。
ちなみにバーホーベン監督は、キリストを題材にした映画の製作に入るとか。
by タニプロ (2010-04-30 01:40)
タニプロさん、毎度お越しやす。
「第9地区」気になってんですよー。観に行けるかなあ。
タニプロさんには「チーム☆アメリカ・ワールドポリス」を全力でお薦めしときます。たぶん気に入るはず(笑)。
by シロタ (2010-04-30 13:01)
この中で、わたしが唯一鑑賞済みなのが「チームアメリカ・ワールドポリス」ですが、これ最高にいいですよね!まさにキてます!!
人形劇というと、ひょっこりひょうたん島くらいのものしか見たことがなくて、
これはぶっ飛びました。
しかも、力入れてるシーンに限って、お下品きわまりないですね。
主人公がゲロ吐くシーンなんか、まさに天丼!わらいのツボを上手くおさえてます。
「チーム☆アメリカ」の出動シーンのテーマ曲が、「♪アメリカー 〇ック ユー」なところとか最高です。
by ベタ子 (2010-05-05 10:38)
ベタ子さん、たびたびありがとう
しかも「チーム☆アメリカ」に食いついてくれるとは嬉しス(笑)
いやもう、すごいっすよねコレ。ほんとぶっ飛び。
わたしは「モンタージュ!」の歌にげらげら笑いました。マイケル・ベイぼろくそ(笑)。
けど、運河が破壊されたり街が爆破されるシーンはすごい迫力だったりするし、手が込んでんですよね。
人形なのに撃たれて出血だったり、ゲロも吐くし(笑)、あの生々しさはマジ勘弁して、って思いました。
by シロタ (2010-05-06 17:02)