ベルリンの壁 [雑貨、風物]
書斎お片付け出てきたものシリーズ。
’94年、ドイツに赴いた際に入手。その時はまだ東ドイツ側と西ドイツ側の差がくっきりはっきり明からさまで、本当に通り一本隔ててがらっと街並が変わるほどだったけど、今はどうなんだろう。
壁の破片がいろんな土産物に加工されてあっちこっちで売られてた。
これはつくりがちゃっちくて、肝心の破片が透明樹脂のカバーから外れて行方不明になってたんだけど、今回片付けしてたら出てきた。
ただのコンクリート片。
落書きスプレーの跡が残ってる。
’89年の壁の崩壊は、TVの中継で観てた。それとも録画だったっけか。
単純に、スゴい!と感激し、熱狂して観てた。
冷戦の終結を象徴する出来事だったと思う。
これから世界は、世の中はどんどんよくなる、と思えて胸が熱くなった。
ものごころついた頃から冷戦状態ってのはフツーだったので、冷戦が終結して初めて、その状態の緊張の凄さヤバさみたいなことを思い知った。冷戦は比喩ではなかった。紛うことなき戦争だった。
ゴルバチョフって凄い仕事をしたんだなー、と、今さら感慨。
で、’73年生まれのわたしは、戦時下の子どもであったのだな、と今になって思う。
たまに誤解されんだけど、団塊ジュニア、最近はミドルエイジって言われんのか、このへんはゆとり教育世代ではないです。むしろガンガンに詰め込まれて軍隊みたいに厳しく仕込まれた管理教育世代。
たぶん、東西冷戦を背景にした経済競争・経済による戦争のための兵隊として育てられたんだと思う。
目的意識が高く、仕事に自己実現を求めて、働く気満々に仕込まれたんだと思うよ。
冷戦と成長経済が続いていればたっぷり使い途があったんだろうけど、今となっては仮想敵も居らず不況で使い途に困られ、クライシスってる。
挙げ句にその状況は自己責任だと被せられてヘコみまくってる。
比べていいのか分かんないけど、戦中育ち世代の気持ちを考えたりもする。
お国のために尽くして死ぬことを目指してたら、敗戦で価値観がひっくり返った。
戦争はいけないことだ、平和万歳。いきなり目標が消える。
その上、次世代(これが団塊かな)から正義ヅラで「どうして戦争に反対しなかったんですか」とか批判がましく言われてみたりして。
なんてなことを、ちっさいコンクリ片をきっかけに、思ってみたりした。
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