「Ulysses」Franz Ferdinand

この人たちのセンスが大変イイ。好きだー。



なんつーか、地味にほの暗い感じとかツボ。屈折してるっぽい。
素直な直球のかっこよさじゃなくって、ちょいハズしてみせるみたいな、小粋なとこがある。
「Ulysses」はかっこつけてるほうなんだろうけど、それでもそこはかとなく漂う、計算されたダサさみたいな（笑）。
ていうか、ラペルにラインの入った細身のジャケット、細幅タイにくたくたカラーのシャツが貧相な体型にめちゃくちゃ似合う（狂喜）。己を心得まくった人たちだなあ（好）。


ホントはこっちの「Take me out」の方が超絶お気に入りなんだけど、埋め込み無効なんだよね。
思いっきりバウハウス！　ダダ！つーかデュシャンの「大ガラス」！　ロシア・アバンギャルド！！　イイよなあ〜。


こっちの「This fire」もイイ。
デッサウのバウハウス校舎とか、ベルリンのバウハウス記念館とかバリバリ出てくるし、レトロなセンスが堪らぬ。ていうか、そのメイクなんなんすか（笑）。


あとコレ、「Do you want to」。
イヴ・クラインの人拓ごっこ！　デュシャンの「泉」！　自転車のフレーム積み重ねはティンゲリー？！　ひょっとしてそいつウォーホルか？？　何か他にも現代アートとか仄めかしてるのがありそう（笑）。
スカジャンの身幅、丈がぴったりで、ボトムの腰の位置のバランスとも相まって、その着こなしは痺れる。

お育ちのよさそうな、それでいてイイ具合にひねくれてそうな、オシャレぼっちゃまたち（笑）。愛い。

タグ：音楽 FRANZ FERDINAND

「trippin' live」Dr.John

とっても愉快な、ピアノ弾き酔っぱらいオヤジのヨタっつーかオダっつーか。
踊るように軽々としたピアノと、酒嗄れしたような渋いヴォーカル。
とにかく愉快でご機嫌な音楽。

ピアノ、ドラム、ブラスにギター、ってな編成はビッグバンドって奴なのかな？
ニューオーリンズやジャズのことはちっともわかんないんだけど。
とっても精緻で繊細な演奏をする人だったりもするらしいんだけど、わたしはこのライヴ盤が好きなんだよねー。

ライヴならではのノリっていうか、オヤジの悪ふざけっていうか茶目っ気みたいなとこが表れてる感じで。
とにかくピアノたのしー！ 歌っちゃうぜイエーイ！ って感じがすっごく愉快で、幸福で。
でも流石にオトナの渋さと洗練で羽目を外しすぎないっていうか、羽目の外し方がセンスいいんだと思う。
それでもってどこか哀愁がただよってて、しみじみとした味わいがあって。
聴き終わっちゃうのが惜しくって、切なくって、寂寞感がじんわりと香る。
せつない幸福感に満たされる、素敵な音楽。
音楽の幸福ぶっちぎり。


♪TIPITINA
お上品なおピアノじゃなくって、たーのしいぜージャンジャン♪って感じの、はっちゃけて愉快なピアノ。ときどき音が外れたりして、お茶目。それがまたいい味になっちゃうセンスのよさ。
ピアノ弾けるのっていいなあ、楽しいなあ、自分もこんなふうに弾いてみたいぞ、って思わされる。

♪WILD HONEY
シンプルで力強いノリノリな曲。ロックっぽいのかな（テキトーに知ったかぶってみた。笑）。でもエロおやじな歌詞（笑）。

♪DIDN'T HE RAMBLE
愉快なのにどこか哀愁ただよう感じの。スウィングジャズってこーいうの？

♪SUCH A NIGHT
男のかわいげ全開。

♪RENEGADE
なんかあんまりものごとがうまくいってなくって、そのことをぶつくさコボす男の歌なんだけど、それがなんでこんなにかっこいいんだ（笑）。
ホントにぶつくさって感じの語りがハマり過ぎててニヤニヤしちゃう。

♪KIN FOLK
でたらめな感じのピアノめちゃくちゃ弾きが楽しくって笑っちゃう。なんてセンスいいんだ。
キメ台詞！みたいな歌い方も気持ちいい。

♪RIGHT PLACE WRONG TIME
歌詞がかっこいい。♪場所は合ってんだけど、時間を間違っちまったらしいぜ。てな感じの。
ギターがかっこいい。サックスがかっこいい。コーラスがかっこいい。つか、みんなかっこいいんだけど。

♪MY BUDDY
ムーディーなスローナンバー。オットナー、って感じで、しみじみと愛を感じる渋い歌。

♪MEDLEY
　〜DOWN BY THE RIVERSIDE〜 MY INDIAN RED〜 MARDI GRAS DAY〜 I SHALL NOT BE MOVED
こういうのってライヴならではって感じがする。３曲目の♪マルディ・グラの日がノリノリで好き。

♪24 HOURS A DAY, 365 A YEAR
ここでピアノからギターに持ち替えてるらしい。ピアノよりかちょい地味目かなーと思うんだけど、これはこれで渋くってイイかも。

♪GOODNIGHT IRENE
これ好き。大好き。
♪おやすみアイリーンって、好きな女におやすみを言う男。
どこか突き抜けて明るい悲しさが漂ってる感じ。

帰り道とか、寝る前とかに聴くと、なんだか幸福な気持ちで床に就ける。

タグ：音楽 Dr. John ピアノ ニューオーリンズ

「REPEAT PERFORMANCE Ⅲ」おおたか静流

フツーに素直に、人の声っていいなあ、凄いなあ、と思わせられる歌い手。
REPEAT PERFORMANCEっていうのは要するにカバーなんだけど、単なるカバーって感じがしなくって、ときに大胆に取っ組み合い、ときに素直にそのまんま歌い、楽曲と遊んでる感じの静流ちゃんならではパフォーマンス。
ⅠもⅡも好きだけど、このⅢにはトリハダがたった。ジャケットのアートワークもおもしろい。

ヴォーカルだけじゃなくって、楽曲のアレンジや演奏もスゴいらしい。そこいらへんはバカ耳を自負するシロタには語る言葉を持ち合わせないのだけど（笑）。
なんか、参加アーティストもスゴいらしいっすよ（伝聞推定）。


♪鎮魂詠歌（レクイエム）
静流ちゃんのオリジナル曲。
胡弓の泣きが沁みるも、びちょーっと湿っぽい感じはしなくって、しめやかで厳か。
詠唱のような声の重なり。且つ、素朴な人の姿を感じるというか。神々しさと人間くささ。

♪上を向いて歩こう
なんの音だろうと思ったら琴だって。明るい光を感じさせるような透き通った音と歌。気持ちいい。

♪真っ赤な太陽
ちょっと斜に構えてドスを効かせたような歌い方がカッコいい。サックスが渋い。

♪野ばら
高音のクリアな声がキレイ。鍵盤が華やかで優雅。うっとり。

♪花・太陽・雨
静流ちゃんにしてはちょっと珍しい感じの野太いヴォーカル。昂るコーラスも迫力。
歌謡曲チックな感じもしつつ、ジプシーっぽい感じのギターが哀愁。

♪星屑の町
ブラスがキいててカッコいい。マーチっぽいアレンジも好き。
NHKみんなのうたっぽい素直な歌い方に静流コブシを効かせつつ。せつなくも元気に。

♪天国と地獄
これ好き。すっごい好き。運動会の徒競走でよくかかるアレがこんな歌になるとは驚き。
皮肉な歌詞とノリノリのヴォーカル、諧謔がキいてる。
静流ちゃんライブではおなじみのエヘン虫太田さんのヴァイオリンとうなり声（笑）も堪能。

♪ちいさい秋みつけた
ギターとヴォーカルだけのアレンジ。素直な歌を素直に。

♪いとしのエリー
英語バージョンの囁きヴォイスにびっくり。全然違う歌みたい。海外でカヴァーされました、って言われても信じちゃうかも。ジャジーなピアノとサックスでオトナな雰囲気。

♪愛は降る-NAYA DUNIA-
締めにもいっちょ、静流ちゃんのオリジナル曲。
とにかく、愛と希望とハッピー炸裂って感じ。大爆発。愛に満ち満ちた、ピースフルな歌。
ハムザ・エルディーン、ヤドランカ、オリガといったゲストパフォーマーの歌や音も、それぞれの色合いを鮮やかに豊かに発しつつ、それぞれがバラけていない。包み込まれるような一体感で織り上げられてる。みたいな（笑）。


照れくさくなるくらい素直に、クッサいくらいに真っ直ぐに、愛とか平和とかメッセージを歌い上げちゃってて、歌詞の文字面だけ追ってると青臭くってしょーがないんだけど、楽曲として表されると素直に心打たれてしまう。

たぶんそういうのを、音楽性が高い、とか言うんだと思うんだけど。
たぶん。

タグ：おおたか静流 音楽

「美しいこと」AJICO ＆「38 Special」Sherbets

「美しいこと」AJICO
橋本みつるの「美しいこと」（新書館）との関連はわからないけど。
同じ魂を感じるっていうか（恥ずかしい言い回し。笑）、印象がかぶる。
この曲にインスパイアされて描かれたんだったりしたら、素敵だと思う。





「38 Special 」Sherbets
「なんか腐ってない？」
純粋さに焦がれる気持ちと同じくらい強く感じる、忌まわしい気持ち、恐怖とか痛みに繋がるくらい強い忌避、そーいうのを歌ってるんだと思うんだけど、あまりにもキヨラカ過ぎて、ちょっと気恥ずかしい。
これも橋本みつるの「美しいこと」と印象がかぶる。あくまでも個人的な、勝手な印象ですが。

タグ：音楽 AJICO Sherbets 「美しいこと」 浅井健一

「バラ色の人生」及川光博

やっぱねえ、女子には王子さまが必要なんだよ。
しかし、男子は王子さまじゃなくって王さまになりたい訳なんだろうねえ。

という訳で、ミッチーは偉い。

「バラ色の人生」
日本一タキシードが似合う。


「今夜、桃色クラブで」
「胸にたぎるのは　下心ではないのです　かなり本気です」

タグ：及川光博 音楽